クラシエが大切にする“親子の心を動かすマーケティング”の核心とは~ごっこランドで広げる体験価値~
クラシエが大切にする“親子の心を動かすマーケティング”の核心とは~ごっこランドで広げる体験価値~
最終更新:
2025/6/5

子どもの笑顔を引き出す数々のヒット商品は、どうやって生まれているのか?
「ねるねるねるね」や「ポッピンクッキン」など、子ども向け“知育菓子®”でロングセラーを連発してきたクラシエ。商品開発・マーケティングを統括する山内氏に、クラシエのブランドマーケティング戦略についてお話を伺いました。
後半では「ごっこランド」導入の背景や成果についてもお話しいただきましたので、ぜひ最後までご覧ください。
クラシエ株式会社 フーズカンパニー
マーケティング室
マーケティング室長
山内 則夫 氏

ー まずは自己紹介と、現在ご担当されている領域やミッションについて教えてください。
クラシエ株式会社 フーズカンパニー マーケティング室の山内です。1993年に鐘紡(現クラシエ)へ入社し、その後「フリスク」の輸入業務を中心に担当していました。2021年から現在のマーケティング室に配属となり、国内で製造・販売している商品の開発からマーケティング、営業戦略までを担っています。
入社当時、ちょうど「フリスク」が日本に上陸し、取り扱いを始めたばかりの頃でした。当時はまだ「タブレット菓子」という市場そのものが存在せず、スタイリッシュな容器や手軽さが20~30代を中心に話題を呼び、新しい菓子のスタイルとして受け入れられていきました。
「甘栗むいちゃいました」も、発売当時は非常に斬新な商品として注目を集めました。栗って、実は“剥くのが面倒”なんですよね(笑)その手間を取り除き、“剥いた状態で商品化”したこと、そしてネーミングのユニークさも相まって、多くの方に支持されるヒット商品となりました。
このように、当社は“まずは面白いからやってみよう!”というチャレンジ精神を大切にしています。やってみて良かったものは継続して育てる。そんなスタンスが、のちのヒット商品にもつながっていると感じます。
知育菓子®の「ねるねるねるね」も、そういった精神が反映された商品と言えるかもしれませんね。1986年に、子どもが砂場で泥んこ遊びをしていた様子からひらめいたのが「ねるねるねるね」だったんです。
印象的な魔女のテレビCMから始まったこの知育菓子®は、来年(2026年)で発売40周年を迎えます。“子どもの頃に食べていただいていて懐かしい思い出がある”方や“子どもの頃に買ってもらえなかった”方も、今では親となり、“子どもと一緒に楽しむお菓子”として購入してくださっている。
こうして「ねるねるねるね」は、親子2世代に愛されるロングセラーへと成長しました。
ー クラシエ フーズカンパニーのマーケティングにおいて、大切にしていることはありますか?
フーズカンパニーでは、「世界に笑顔をお届けする」というビジョンを掲げています。
商品の提案会議や報告など日々のコミュニケーションの中で、自然と笑顔や笑いが生まれるような企画や取り組みを大切にしています。数値で測りにくい部分ではありますが、子どもや親御さんが笑顔になってくれることこそが、私たちにとって最も重要な指標だと考えています。
ー ファミリー層向けの商品という点で特に重視されていることを教えてください。
知育菓子®を40年扱っている私たちが一番大切にしているのは“体験価値”です。知育菓子®は、ただ食べるのではなく、「作る」こと自体が楽しみであり、価値になります。だからこそ、開発段階からお子様と親御さんが実際に作っているところを見させていただき、その反応を丁寧に観察します。その反応を元に何度も作り直しや工夫を重ねます。
研究所での試作、社員の家族によるテスト、さらに外部調査機関を通じた検証という3段階を踏んで、商品の完成度を高めています。「ここは作りにくいよね」といった小さな気づきも見逃さず、何度も試行錯誤を繰り返しながら丁寧に仕上げ、世に送り出しています。
ー 親子への訴求という点で、工夫されていることはありますか?
知育菓子®はお子様向けの商品ですが、購入の意思決定をするのは親御さんです。だからこそ、親子両方の視点に立って開発・マーケティングを進めています。
開発段階では、社員の家族に試してもらうなどして、子どもの反応だけでなく、親御さんが「これは安心して買える」「一緒に作りたくなる」と感じられるかも見ています。結果的に、親子の会話や体験を生む商品になっていると思います。
ー 先ほどマーケティングの重要指標として「笑顔」というキーワードがありましたが、データドリブンな意思決定が主流になりつつある今、定性と定量のバランスが難しいと感じます。そのような中で、ごっこランド導入のきっかけや決め手は何だったのでしょうか?
そうですね。私たちが大切にしている「笑顔」というものは、単体で生まれるものではなく、何かしらの“アクション”や“体験”があってこそ、自然と表れるものだと考えています。
たとえば、親子で会話しているとき、あるいは知育菓子®を一緒に作っているとき、そうした瞬間にこそ笑顔が生まれる。それこそが、体験価値だと思っています。
とはいえ、日常の中でその体験を届けるにはハードルもあります。特にお子様のお小遣いは限られており、気軽に購入いただくことは簡単ではありません。だからこそ、もっと手軽に“体験の入口”をつくれないかという視点で方法を模索していたんです。
多くの親子との接点をもてる方法を探していく中で「ごっこランド」であれば、気軽に疑似体験してもらうことができ、その先にじゃあ実際にやってみよう、とつながってくれればいいな、と考えました。
正直なところ、導入にあたって私自身、最初は慎重でした。「疑似体験だけで満足してしまうのでは?」という懸念もありましたし、やはり「リアルでの体験」という価値を伝えたい商品なので、水と粉を混ぜたときの変化を実際に見ない体験は本来の姿から離れてしまうのではないか、という迷いがありました。
しかし、先ほども申し上げた通り、知育菓子®は価格帯的にも「気軽に買ってみる」には少しハードルがあることも事実ですので、ごっこランドでまずはライトな体験ができるという点と特に「ポッピンクッキン」という商品においてはテレビCM以外の購入率を高める施策としてアリなのかなと思い、導入を決めました。

ー ごっこランド導入による成果は感じられましたか?
はい、導入後に当社の営業がスーパーに足を運んでいた時、店頭にいたお子様が「ごっこランドでやったから、これ作ってみたい」と言って商品を購入しているシーンを目にしたことがあり、とても嬉しそうに報告してくれたんですね。驚きと共にやってよかったなと思った瞬間でした。
実際に、当社が独自で年2回実施している外部調査でも、「ごっこランドを体験したことで商品を買った」という声が挙がっています。

※データご提供元:クラシエ様
ー費用対効果といった面ではどうでしょうか。
もう少し継続してみないと数字の部分ははっきりとは申し上げられない部分ではありますが、今はどちらかというと、意図的にCMの投下量を減らして、ごっこランドを中心としたデジタル施策を増やしていこうという方針です。
ごっこランドの費用に対しては、毎月の新規ユーザー数・リピートユーザー数・プレイ回数などの目標数値も達成できているため、一定の評価に値する施策だと捉えています。
ブランドとして“心に残り続けること”を非常に大切にしているため、繰り返しにはなりますが、継続することでこそ成果が生まれる取り組みだと考えています。
ごっこランドを通じて、親子で何度も何年にもわたって繰り返し体験していただき、やがて大人になったときに「小さい頃、ごっこランドであのお菓子を作って実際に買ったな」と、記憶に残るブランド体験として思い出していただけたら嬉しいですね。
ー 今後、ごっこランドを通じて実現したいことはありますか?
デジタルとリアルの接点を、より強化していきたいと思っています。例えば、ごっこランドで興味を持ってもらった後、リアルのイベントや店舗で実際に体験してもらうような流れを作れたらと。
そうしたリアル体験とデジタル施策をつなげていくことが、今後のテーマになると考えています。独自で定点調査を行っていますが、調査は大切だと思っていて、新たな気づきを得られるような調査があればぜひ参加したいです。
ー どんな企業にごっこランドをおすすめしたいですか?
少子化が進む中、子ども向け市場は今後ますます競争が激しくなります。だからこそ、“選ばれる存在”であり続けるためには、他社と差別化できる取り組みや、親子との確かな接点づくりがますます重要になってきます。
その点で、ごっこランドは、未来のユーザーとしっかり向き合いながら、継続的に親子との関係性を築こうとする企業と非常に相性が良いと感じています。
ー 山内様、貴重なお話しをありがとうございました!
ごっこランドについて
国内850万以上のファミリーが利用する社会体験アプリ「ごっこランド」。
実在する企業のお仕事体験などのコンテンツを通じ、インタラクティブに遊びながら社会のしくみを学べる国内最大級の知育アプリです。
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