ブランドリフト調査とは?手法・注意点をわかりやすく解説
ブランドリフト調査とは?手法・注意点をわかりやすく解説
最終更新:
2024/8/28

ブランドリフト調査とは、ブランディング広告による認知度や好感度の向上などを測る調査のことです。マーケティング担当者の中には、「これからブランドリフト調査を実施しよう」と考える人も多いでしょう。
そこで本記事では、ブランドリフト調査とは何かをはじめ、調査方法や注意点、アンケート項目の例などをご紹介します。
ブランドリフト調査とは、広告配信後にブランドの認知度や好感度、購入意向などの効果を測定する調査のことです。
「広告を見た人(広告接触者)」と「広告を見ていない人(広告非接触者)」に「この中で好きなブランドは?」といったアンケートをおこない、結果の差異からブランディング広告の効果を評価します。広告非接触者の結果と比べ、自社ブランドを選んだ広告接触者が多いほど、ブランディング広告の効果があったと評価します。
一般的にキャンペーンやセールなどの広告は、売上やWebサイトへの流入数などの成果に直結しやすく、広告の評価をしやすいでしょう。しかしブランディング広告は、すぐに売上やWebサイトへの流入数につながらないことがほとんどです。ブランドリフト調査を実施すると、認知度や好感度、購入意向などが把握できブランディング広告の評価が可能になります。
ブランドリフト調査 | サーチリフト調査 | |
比較対象 | 「広告を見た人(広告接触者)」と「広告を見ていない人(広告非接触者)」 | 「広告出稿前」と「広告出稿後」 |
測定の方法 | アンケート調査 | オーガニック検索数 |
測定の目的・内容 | 広告出稿によるブランドの認知度・好感度の変化を確認する | オーガニック検索数の増減を確認する |
サーチリフト調査とは、広告出稿後にブランド名や商品名といった対象キーワードの検索回数が増えたかを確認することを言います。サーチリフト調査では、下記の計算式で効果を計測します。
広告配信後のオーガニック検索数 ÷ 広告配信前のオーガニック検索数
オーガニック検索数が「広告配信前」よりも「広告配信後」の方が増えている場合に、広告の効果があったと評価できます。つまりサーチリフト調査は、広告の目的が達成されたかを確認するものなのです。
一方ブランドリフト調査は、広告を見た人がどれほど認知度や好感度が上がったかといったユーザー意識の変化を調査する手法です。
ブランドリフト調査 | 広告効果測定 | |
比較対象 | 「広告を見た人(広告接触者)」と「広告を見ていない人(広告非接触者)」 | 「広告出稿前」と「広告出稿後」 |
測定の方法 | アンケート調査 | 売上やユーザー行動などの数値(売上金額、WebサイトやECサイトなどへの流入数、コンバージョン数、問い合わせ数など) |
測定の目的・内容 | 広告出稿によるブランドの認知度・好感度の変化を確認する | 広告出稿の目的が達成されたか確認する |
広告効果測定とは、広告を出稿した後に「出稿前」と「出稿後」の効果測定をすることを言います。例えば、リスティング広告やディスプレイ広告を出稿した前後で、自社Webサイトへの流入数やコンバージョン(CV)数の増減を確認するなどです。
ブランドリフト調査は、広告出稿後に「広告を見た人(広告接触者)」と「広告を見ていない人(広告非接触者)」の好感度や認知度を比較するものです。
広告効果測定は広告自体の成果を確認しますが、ブランドリフト調査は広告による認知度や好感度が向上したかを確認するという違いがあります。

ブランディング広告は、ブランドの認知拡大を目的にしており、直接的な購入につなげる目的はありません。そのため売上やWebサイトへの流入数、お問い合わせ数などのデータでは広告の評価が難しいという特性があります。
しかしブランディング広告の出稿後に費用対効果を確認できなければ、社内で予算を捻出しにくいばかりか改善策も立てにくいでしょう。
ブランドリフト調査は広告出稿後の認知度を評価できることから、ブランディング広告出稿時に有益な調査となります。調査結果をもとに費用対効果の評価をすることはもちろん、広告の最適化も可能です。また過去の広告と比較できることから、次の施策立案にも役立つでしょう。
ブランドリフト調査をするには、下記2つの方法があります。
● 広告配信プラットフォームを活用する
● 調査会社に依頼する
それぞれの特徴を確認しましょう。
GoogleやFacebookなどの広告配信プラットフォームを活用する場合には、「インナーサーベイ」と「リードバナーアンケート」の2種類があります。
いずれもリアルタイムで調査結果を把握できることから、広告を改善しやすく、高速でPDCAサイクルをまわせるのが特徴です。
2つの特徴と違いは下記の通りです。
インナーサーベイ | リードバナーアンケート | |
アンケートの表示方法 | 広告バナー内にアンケートが表示される | 広告バナーからアンケート専用ページに遷移する |
コスト | ◎(低い) | △(高い) |
回答率 | ◎(高い) | △(低い) |
回答の精度 | △(低い) | ◎(高い) |
質問数 | 1〜3問 | 上限なし |
質問での画像選択 | ×(不可) | ○(可能) |
インナーサーベイとリードバナーサーベイについて詳しく解説します。
インナーサーベイは、YouTubeやFacebookなどのプラットフォームの広告バナー内にアンケートを表示し、アンケート調査を実施する手法です。
ページを遷移せずにアンケートが表示されるため、回答率が高いという特長があります。またアンケート結果をリアルタイムで確認できることから、出稿中の広告のクリエイティブやターゲットを調整することが可能です。
しかし質問数が1〜3問と少なく、ターゲティングの精度が低いといったデメリットがあります。
リードバナーアンケートとは、広告バナーをクリックした後にアンケート専用ページに遷移し、アンケート調査をおこなう手法です。
アンケート専用ページのため、アンケートの質問数に上限がありません。また回答の選択肢に画像を用いたり、自由回答欄を設けたりすることができます。そのためインバナーサーベイに比べて、より細かくデータを収集できるのが特長です。
一方、アンケート専用ページに遷移することから、ユーザーが離脱しやすく回答率が低くなるというデメリットがあります。
調査会社に、ブランドリフト調査を依頼する方法もあります。
調査会社では、専門担当者がリサーチをおこなうため、高い精度の調査結果を得ることが可能です。
特に自社のリソースに限りがある場合には、調査会社に依頼することで手間をかけずにブランドリフト調査を実施できるでしょう。
しかし広告配信プラットフォームに比べてコストが高くなってしまうことや、調査会社によっては媒体によって計測不能なこともあるため、あらかじめ確認しておくと安心です。

広告配信プラットフォームを活用してブランドリフト調査をする場合には、下記の5つのうちで検討するといいでしょう。
● Google/YouTube
● LINE/LINE Ads Platform
● Meta/Facebook
● TikTok
● Yahoo!
各プラットフォームの特徴や費用などについて解説します。
Googleでは「ブランド効果測定」を設定することで、YouTube上でのブランドリフト調査が可能です。日本経済新聞によると、18歳以上のYouTubeの月間視聴者数は7,120万人超となっています(2023年8月時点)。また若年層だけでなく超幅広い世代に視聴されていることから、ブランドリフト調査に適したプラットフォームと言えるでしょう。
YouTubeでブランドリフト調査をするには、下記の条件があります。
● Google担当者にGoogle広告のホワイトリスト申請をおこなうこと
● 「商品」または「ブランド」単位での最小予算額の要件を満たしていること
最小予算額は国によって異なり、日本では下記のように定められています。
質問数 | 最小予算額(10日間) |
1個 | $15,000 USD |
2個 | $30,000 USD |
3個 | $60,000 USD |
LINE広告の「LINE Ads Platform」には「ブランドリフトサーベイ」という機能があり、ブランドリフト調査が可能です。LINEの月間アクティブユーザーは9,600万人(2023年12月末時点)と日本国内では最大の利用者数となっています。
LINE Ads Platformでのブランドリフト調査(Talk Head View Custom)の要件は下記の通りです。
項目 | 配信条件 |
配信期間 | 1〜31日(3〜10日を推奨) |
調査費用 | 100万円(ネット金額/税抜) |
最低出稿費用 | 140万円(ネット金額/税抜) |
参照:LINEヤフー「ブランドリフトサーベイ媒体資料 ver.1.1」
なお広告出稿金額(Talk Head View Customでは税抜800万円以上)によっては、無料でブランドリフト調査が可能です。
Facebookには「ブランドアンケートテスト」という機能があります。Facebookは他のSNSと異なり、アカウントを実名で登録する仕組みから、ターゲット層に的確にアプローチすることが可能です。しかし18歳未満はアンケートテストの対象外となるので、自社のターゲット層が18歳未満の場合は別媒体の検討が必要です。
Facebookのブランドアンケートテストを実施するには、下記の条件をすべて満たす必要があります。
● 1つのブランドまたは商品につき、キャンペーンを1つ展開している
● キャンペーン期間中はクリエイティブと予算を変更しない
また、配信条件は下記の通りです。
項目 | 配信条件 |
最小予算 | $15,000以上 USD |
参照:Meta「ブランドアンケートテストを使用できる国と最小予算」
10代〜20代を中心に利用されるTikTokでもブランドリフト調査が可能です。費用や配信期間などの条件は公表されていないため、担当者への問い合わせが必要になります。
検索サイトなどを展開するYahoo! JAPANにも「ブランド効果測定」のサービスがあります。
ブランドリフト調査を実施するには、1キャンペーンごとに所定の予算金額を満たす必要があります。費用は公表されていないため、担当者に確認しましょう。
参照:Yahoo!広告「Yahoo! JAPANブランド効果測定について」

ブランドリフト調査では、主に次の5つの調査が可能です。
ここでは、Google(YouTube)で調査可能な設問項目をご紹介します。
● 広告想起:「この中で最近オンライン広告を見たことがあるブランドは?」(複数回答可)
● 認知度:「この中で知っているブランドは?」(複数回答可)
● 比較検討:「次のうちどのブランドを検討する?」(複数回答可)
● 好感度:「この中で好きなブランドは?」(複数回答可)
● 購入意向:「次のうちもっとも購入したいものは?」(単一回答 )
Googleでは1回のブランドリフト調査で、上記5つのうち最大3つを測定できます。
知りたい項目を選択することももちろん大事ですが、初めてブランドリフト調査を実施する場合には、「広告想起」や「認知度」を測定するのがおすすめです。なぜなら「比較検討」「好感度」「購入意向」は広告効果が出るまでに時間がかかり、費用がかかることが多いからです。
自社のブランディング広告の運用状況や知りたい項目をふまえて、設問項目を選択しましょう。
ブランドリフト調査を実施する前に、注意点を確認しておくと安心です。ここでは下記3つの注意点について解説します。
● 予算が必要になる
● ブランドリフトが検出されないことがある
● ブランドリフト調査が向かない商材もある
ブランドリフト調査をするには、広告配信プラットフォームを活用する方法と調査会社に依頼する方法があり、いずれも予算が必要です。
広告配信プラットフォームによって費用は異なりますが、最低でも150万円以上かかると考えておくといいでしょう。いずれも一定期間、広告を配信したうえでブランドリフト調査をするため、調査費用の他に広告費用も必要になるケースがあります。
どのプラットフォームを活用するか、質問がいくつ必要か、どのくらいの期間調査するのかなどを社内で検討し、必要な費用を確認しましょう。
アンケート調査の配信をしても、ブランドリフトが検出されないケースがあります。
これは「広告を見た人(広告接触者)」と「広告を見ていない人(広告非接触者)」のアンケート結果に差異がないことが原因です。
ブランドリフトが検出されないときには、下記を見直す必要があります。
● ターゲティング
● 広告のクリエイティブ
● ブランドリフト調査のアンケート項目
また広告を出稿する前からすでに認知度や好感度が高い場合にも、ブランドリフトが検出されません。
基本的にどの商材でもブランドリフト調査は実施可能です。しかしECサイトで購入する商品など、検討から購入までの期間が短い商材は、ブランドリフト調査の必要性が低いと言えます。
というのも、ECサイトなどの商材は広告から直接購入することが多く、広告の効果が売上データに表れやすいからです。
一方、車や注文住宅など、検討から購入までの期間が比較的長い商材は、ブランドリフト調査が有益です。また新商品もブランドリフト調査によって、広告による認知度・好感度の変化を測れるでしょう。
ブランディング広告の実施後に定期的にブランドリフト調査をすることで、広告の効果測定が可能です。効果測定をもとにPDCAサイクルをまわすと、よりブランディング施策を強化できるでしょう。
ブランディング施策の強化としておすすめなのが、社会体験アプリ「ごっこランド」です。「ごっこランド」とは、未就学児や小学生を対象にした企業や店舗について理解を深めるゲームアプリのことです。
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