アンバサダーマーケティングとは?メリットや取り組み方を実例で紹介
アンバサダーマーケティングとは?メリットや取り組み方を実例で紹介
最終更新:
2024/8/27

アンバサダーマーケティングは、低コストで効果的な集客方法として注目を集めている手法です。自社商品のブランディングにアンバサダーマーケティングを検討している担当者も多いのではないでしょうか。本記事では、アンバサダーマーケティングのメリットやデメリット、具体的な事例、取り組み方、効果的に行う方法などを紹介します。ぜひ自社のマーケティング強化にお役立てください。

アンバサダーマーケティングとは、自社商品のファンから選んだ「アンバサダー(宣伝大使)」に商品やブランドを口コミ主体で宣伝してもらい、新規顧客の獲得を目指すマーケティング手法です。
ここからは、アンバサダーマーケティングの概要について説明します。
アンバサダーマーケティングにおける「アンバサダー」とは、以下のような「ファンの代表者」を指します。
ファンのなかでとくに熱量が高い人
SNSやオフラインで積極的に企業や商品を宣伝してくれる人
一般的に「アンバサダー」というと、有名人が広告塔として活動するイメージがあるかもしれません。しかし、アンバサダーマーケティングでは必ずしもそうではなく、商品に愛着を持つ一般の消費者も十分にアンバサダーとなり得ます。
つまり、アンバサダーとは「ファンの立場から企業・商品を宣伝する人」といえるでしょう。
アンバサダーマーケティングが重要な理由は、「消費者は実際に商品を使った人の口コミを重視するから」です。
企業の公式サイトの情報は、消費者が商品の具体的な違いを理解しにくい傾向があります。そのため、消費者は実際に使った人の口コミを参考にして、商品の良し悪しを判断するのです。
その点、アンバサダーはすでに商品を愛用しているため、以下のような内容を消費者目線で発信できます。
消費者が気になる内容をピンポイントで突いた情報
説得力のある好意的な情報
具体的には「使ってみたらこうだった」「他社製品と比べてこうだった」など、消費者が知りたいけれど企業の情報だけでは掴み切れない内容が挙げられます。
アンバサダーマーケティングは企業の一方的な宣伝ではなく、消費者目線の好意的な口コミを届けられる非常に効果的なマーケティング手法なのです。
アンバサダーマーケティングには、以下のメリットがあります。
実体験に基づいたリアルな情報を発信できる
アンバサダーによる中長期的な宣伝効果を期待できる
実際に商品を愛用している消費者の生の声を吸い上げられる
押し付け感の少ない自然なプロモーションができる
コストを抑えて運用することもできる
アンバサダーマーケティングはその広告効果に加えて、「消費者目線による商品・サービスの改善」をしやすいのも大きなメリットです。
また、アンバサダーとの関係性によっては、コストを抑えてマーケティングを実施することもできます。たとえば、アンバサダーになるメリットを「新商品への開発参加」や「新作のいち早い告知」などの金銭が絡まない内容に設定すれば、アンバサダーに支払う報酬を最小限に抑えられるでしょう。
アンバサダーマーケティングには、以下のデメリットがあります。
マーケティング効果の高いアンバサダーを選ぶのは困難である
アンバサダーの働きを企業の利益に結びつけるのは困難である
アンバサダーの不適切な行動がブランドイメージを低下させるリスクがある
マーケティング効果の高いアンバサダーを選ぶためには、単なるフォロワー数ではなく、「いいね!」や「コメント」などの反応率を見る必要があります。アンバサダー選びや戦略を誤ると、まったくマーケティング効果を得られない可能性もあるのです。
また、アンバサダーの不適切な行動がブランドイメージを低下させるリスクも考慮しなければなりません。たとえば、極端な政治的投稿が多かったり災害時にデマを流したりする人は、SNSトラブルのリスクが高いと考えられます。
とくに一般人のアンバサダーを起用する際は、日常の投稿内容をよく確認するべきでしょう。

アンバサダーマーケティングは、さまざまな業界で効果的に活用されています。以下に、アンバサダーマーケティングの成功事例を5つ紹介します。
ネスレ日本|顧客発掘と熱心なファンの醸成
カルビー|新商品の開発やモニター参加で愛着を高める
ワークマン|ファンと協力したPRや商品開発
DELL|割引購入や新商品の体験モニターで顧客との接点を創出
ABCクッキングスタジオ|インスタグラマーによる情報発信
ぜひ参考にしてください。
名称 | ネスカフェアンバサダー |
活動内容 | ネスレのコーヒーメーカーを職場やコミュニティで楽しむ |
ネスレ日本は、「ネスカフェアンバサダー」という取り組みを行っています。アンバサダーになると、職場にネスレのコーヒーメーカーを無料で導入でき、コーヒー用のカプセルを1杯20円からの割安価格で購入できます。
ネスカフェアンバサダーになる条件は「職場」で働く人であることです。ネスカフェアンバサダーは参入障壁を低く設定することで、企業や学校、病院、美容室などさまざまな職場で働く人々の取り込みに成功しました。
職場に割安なコーヒーメーカーが設置されることで、今までネスカフェを飲んだことのなかった人がその手軽さとおいしさを知るようになります。その結果、自宅用にネスカフェのコーヒーメーカーを購入する例が増えているのです。
さらにネスレは、商品やサービスのプランについて真剣な議論を行う、製品開発に携わるなどの機会もアンバサダーに提供しています。
ネスレのアンバサダーマーケティングは、ファンの発掘と醸成、消費者の意見の吸い上げという3つをバランスよく成功させたよい例といえるでしょう。
ネスレ日本:ネスカフェアンバサダー
名称 | 堅あげポテト応援部 |
活動内容 | 新しい味を開発する企画への参加 |
カルビーは、「堅あげポテト応援部」というアンバサダーマーケティングを通じて、商品への愛着やファンの増加を試みています。
堅あげポテトは、厚切りのじゃがいもを低温でじっくり揚げ、カリカリの食感を演出した独自性のあるポテトチップスです。堅あげポテト応援部に入部すると、新味のアイデア募集企画に応募できたり、モニターとして発売前の商品を一足早く味わえたりします。
なお2024年7月現在は、2025年初夏発売予定「ビールに合う味」のアイデアを募集中です。
ポテトチップス好きにとって、新味や期間限定味は無視できない魅力があります。カルビーのアンバサダーマーケティングは、消費者の嗜好とマーケティングを掛け合わせ、商品の魅力を高めるとともにファンを醸成しているのです。
カルビー:堅あげポテト応援部
名称 | ワークマン公式アンバサダー |
活動内容 | 継続してワークマン製品についての発信を行う |
ワークマンは、ファンと協力してPRや商品開発を行うアンバサダーマーケティング「ワークマン公式アンバサダー」を実施しています。
ワークマン公式アンバサダーは、もともとワークマンに関する発信を行っている人をアンバサダーに選出しています。そのため1人ひとりの発信の質が高く、ワークマンの客層へアンバサダー自身のファンを取り込むことにも成功しました。
また、ワークマンはアンバサダーとのコラボレーションにも力を入れており、過去には人気キャンパーやユーチューバーとコラボしたリュックサックも高い評価を受けています。
ワークマンのアンバサダーマーケティングは、質の高い発信を行うファンと協力することで、効果的なPRや商品開発を実現している優れた事例といえるでしょう。
名称 | デルアンバサダー |
活動内容 | SNSで積極的な情報発信を行う |
コンピューターや関連製品・サービスの開発、販売、修理等を行う企業「DELL」は、メーカー直販による販売を特徴としている企業です。デルアンバサダーには、以下のようなメリットがあります。
商品を限定価格で購入できる
フラッグシップモデルの体験モニターに応募できる
また、DELLはアンバサダー限定の「パソコン体験モニター」というプログラムで、次世代のファン育成を行ったこともあります。
DELLのアンバサダーマーケティングは、アンバサダーが得られる特典をきっかけに接点を増やし、ファンの拡大を図ることが特徴的です。また、子ども向けのプログラムで将来のファン獲得にも努めることは、長期的な視点に立ったマーケティング戦略といえるでしょう。
DELL:デルアンバサダー
名称 | オフィシャルABCブランドアンバサダー |
活動内容 | 月に2回以上、ABCの活動についてInstagramを通じて情報発信を行う |
大手料理教室「ABCクッキングスタジオ」は、Instagramの発信者を中心に「オフィシャルABCブランドアンバサダー」を選出しています。
アンバサダーの発信ジャンルは、お菓子・料理・パンとABCクッキングスタジオが講座を開講するジャンル内で幅広く選ばれており、育児中のパパインスタグラマーも採用されています。これにより、ABCクッキングスタジオは幅広い客層の取り込みに成功しました。
ABCクッキングスタジオのアンバサダーマーケティングは、Instagramを戦略的に活用し、SNS上での認知度向上と新規顧客獲得を実現したよい事例といえるでしょう。
ABCクッキングスタジオ:オフィシャルABCブランドアンバサダー

アンバサダー | インフルエンサー | |
商品への愛着 | あり | 基本的にはない |
どのような人か | 一般人を含む商品のファン | SNSフォロワーの多い有名人 |
発信の性質 | 自然で継続的な発信 | 契約に基づいた計画的な発信 |
アンバサダーとインフルエンサーの最大の違いは、「商品に対する愛着の有無」です。
インフルエンサーは、企業から「仕事」として依頼されるため、商品に対する事前の愛着はないものと考えます。インフルエンサーの報酬相場は、1回の投稿で「1.5円〜4円×フォロワー数」が目安といわれています。商品を事前に知っているケースもありますが、PR依頼をきっかけに商品・ブランドを知るインフルエンサーは珍しくありません。
一方、アンバサダーはもともと商品に魅力を感じ、愛用している人です。企業が直接アンバサダーを依頼するケース、広く募集を掛けるケースの2種類がありますが、どちらの募集形態でも商品やブランドに魅力を感じている人が選ばれます。また、アンバサダーへの謝礼は必ずしもフォロワー数に比例しません。謝礼は金銭ではなく「商品の無料提供」「イベント招待」「コラボ商品の制作」などで代替することも可能です。
企業がマーケティング戦略を立てる際には、アンバサダーとインフルエンサーのどちらが自社により合うかをよく検討しましょう。

アンバサダーマーケティングのポイントは、以下の通りです。
まずは自社・商品のファンを醸成することが大切
ファンが育ったらそのなかからアンバサダーを選ぶ
アンバサダーとは良好な関係を築く
ポイントを押さえることで、より効果的なアンバサダーマーケティングを行えます。いっしょに見ていきましょう。
アンバサダーマーケティングの成功には、自社や商品に対するファンの醸成が重要です。
ファンを増やすための具体的な方法を、いくつか紹介します。
公式SNSを立ち上げてオンラインでのタッチポイントを創出する
ファンコミュニティを立ち上げて、ファン同士が交流できる場を提供する
ファンミーティングを開催し、企業と消費者が直接交流する場を構築する
定額課金制(サブスクリプション)のサービスを提供し、限定商品を販売する
YouTubeや自社メディアで商品や企業の情報を発信する
スマートフォンやタブレット向けのアプリを開発して提供する
ただし、ここで注意すべきなのは、「ファン=ヘビーユーザー」ではないことです。大量に商品を購入していても、「なんとなく選んでいる」「安いから買っている」などが理由の人は、真のファンとはいえません。
アンバサダーマーケティングで求められるのは、「商品を好きだからいつも選んでいる」という、愛着に基づいて自発的に商品を購入する消費者(ファン)です。そのためには、単に商品を売るだけでなく、ファンとの絆を強めるような取り組みが必要不可欠といえるでしょう。
ファンとの絆を強める方法は、当サイトの別記事もぜひ参考にしてください。
ファンマーケティングの成功事例7選|企業が選ぶ有効な施策とは?
今話題の「ファンコミュニティ」とは?運用方法・メリット・成功事例を徹底解説!
自社や商品のファンが育ったら、そのなかからアンバサダーを選出します。アンバサダーの選出方法は、大きく以下の4つに分類されます。
ブログやInstagramで発信をしているファンに声を掛ける
公式サイトやSNSなどで一般公募する
顧客名簿がある場合、現在の購入状況が良好な人に声を掛ける
紹介システムがある場合、一定数以上の紹介実績のある人に声を掛ける
アンバサダーマーケティングの成功は、質の高いアンバサダーを選べるかどうかにかかっているといっても過言ではありません。質の高いアンバサダーを選ぶためには、以下のポイントをチェックしましょう。
発信活動に前向きであるか
消費者目線の意見を自社に提供できるか
継続的に商品や自社に対して好意を持っているか
アンバサダーには、消費者向けの発信だけでなく、商品の改善や開発に役立つ消費者目線の意見も求められます。また、アンバサダーはブランドイメージにも大きな影響を与えるため、「企業や商品の顔」として起用するにふさわしい人材であるかも確認してみてください。
アンバサダーマーケティングの成功には、アンバサダーとの良好な関係性が欠かせません。単発のPRで終わりがちなインフルエンサーと異なり、アンバサダーは継続的に自社や商品を宣伝する存在です。そのため、アンバサダーとの関係を大切にして発信活動をサポートする必要があります。
アンバサダーとの良好な関係を築く施策を、いくつか紹介します。
商品を無料もしくは割安に提供する
アンバサダーが出した意見を基に商品の開発・改善を行う
アンバサダーが発信した内容を企業コンテンツや商品に生かす
先行モニターとしていち早く商品を試せる機会を提供する
公式ページからアンバサダー自身のコンテンツにリンクできるようにする
アンバサダーマーケティングの継続的な成功には、アンバサダー自身のモチベーションや利益と、企業の利益を両立できる施策の実施が大切です。

アンバサダーマーケティングを実施する際には、「景品表示法」に注意が必要です。近年、消費者は著名人を利用した「ステルスマーケティング」に敏感になっています。2023年10月より「景品表示法」が改正され、事業者の意図をくんだ投稿はステルスマーケティングとして規制されるようになりました。
ステルスマーケティングと判定されるかは「インフルエンサー」や「アンバサダー」等の名称に関係なく、投稿が「事業者の意図をくんでいるか」が重要なポイントです。景品表示法に違反すると、消費者庁から管理上の措置を講ずるよう勧告される可能性があります。
景品表示法を遵守し、透明性の高いアンバサダーマーケティングを心がけてみてください。
アンバサダーマーケティングの成功には、企業や商品に愛着を持ち自主的に応援してくれるファンの醸成が欠かせません。そしてファンを作るには、オンライン・オフラインを取り混ぜた適切で継続的なタッチポイントを創出する必要があります。
ただの「ヘビーユーザー」ではなく、「商品が好きだから購入している」「家族や友人にも勧めている」などのファンを増やし、アンバサダーマーケティングを成功させましょう。
アンバサダーとなりうる良質なファンの醸成には、ファミリー層の3分の1が利用している子ども向け社会体験アプリ「ごっこランド」の活用がおすすめです。
ごっこランドでは、各企業が「パビリオン」という名称のブースをアプリ内に展開し、企業の商品やブランドイメージに合わせたオリジナルゲームを配信します。
子どもたちはゲームにおけるデジタル疑似体験を通して企業や商品を知り、愛着を深めてファンへと成長するのです。
また、ゲームのメインターゲットは2-9歳ですが、プレイする子どもを見守る親世代もゲームを通して商品や企業を認知します。
短期的には親世代、長期的には子ども世代の両方をファンとして取り込める施策として、ごっこランドは現在70以上の企業・ブランド様にご利用いただいております。
ファンを増やして育てる新しい施策として、ぜひごっこランドをお役立てください。
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